原子力災害特別措置法

組織

原子力災害対策の要:オフサイトセンターとは

- オフサイトセンターの設置理由1999年の東海村臨界事故は、日本の原子力安全に対する意識を大きく変える出来事となりました。この事故では、放射性物質が外部に放出され、周辺住民に避難を余儀なくされるなど、大きな混乱が生じました。この事態を深刻に受け止め、二度とこのような事故を起こさないという強い決意のもと、原子力災害発生時の対策強化が急務となりました。そして、その対策の柱の一つとして誕生したのが、オフサイトセンターです。原子力発電所では、事故が発生した場合、まずは現場での対応を最優先に考えます。しかし、原子力災害は、ひとたび発生すると、広範囲に深刻な影響を及ぼす可能性があります。発電所構内だけに留まらず、周辺地域にも被害が及ぶことを想定し、発電所外部に災害対策の拠点を設ける必要性が認識されたのです。オフサイトセンターは、まさにその拠点となる施設です。原子力災害が発生した場合、関係機関の人々が集まり、情報を共有し、連携を密にすることで、迅速かつ的確な災害対応を行います。オフサイトセンターは、原子力災害から国民の安全を守るための、重要な役割を担っているのです。