前線

水害について

天気予報で見かける「気圧配置」ってなに?

天気予報で必ずといっていいほど耳にする「気圧配置」という言葉。なんとなくは分かっても、具体的にそれが何を意味し、天気とどう関係しているのか、説明できるでしょうか?今回は、天気予報を理解する上で欠かせない「気圧配置」について、詳しく解説していきます。まず「気圧」とは、空気の重さによって生じる圧力のことを指します。この空気の重さは、場所や時間によって常に変化しており、気圧の高い場所と低い場所が存在します。天気予報で目にする天気図は、この気圧の高低分布を視覚的に表したものです。天気図を見ると、同心円状に線が引かれているのが分かります。この線を「等圧線」と呼び、同じ気圧の場所を線で結んでいます。等圧線が密集しているところは気圧の変化が大きく、風が強くなる傾向があります。逆に、等圧線が広く間隔が空いているところは気圧の変化が小さく、穏やかな天気となることが多いです。気圧配置と天気の関係は深く、一般的に気圧の低い場所には雲が発生しやすく、雨や雪などの降水をもたらします。一方、気圧の高い場所は晴天をもたらすことが多いでしょう。天気予報では、この気圧配置の変化を分析することで、今後の天気の変化を予測しています。天気予報で「高気圧に覆われて」や「低気圧が接近」といった言葉を耳にすることがあるかと思います。これはまさに、気圧配置が天気と密接に関係していることを示す言葉です。天気予報をより深く理解するためにも、気圧配置に注目してみて下さい。
水害について

天気予報の鍵!『前線』ってなに?

毎日目にする天気予報。天気図には、各地の気温や風向きなど、さまざまな情報が示されていますが、中でもひと際目を引くのが、赤や青の線で描かれた『前線』ではないでしょうか。天気予報ではおなじみの前線ですが、具体的にどのようなものなのか、ご存知でしょうか?前線とは、性質の異なる空気の塊である『気団』同士がぶつかる境界線のことを指します。空気には、温度や湿度によって、大きく分けて『寒気団』と『暖気団』の二つがあります。冷たい空気の塊である寒気団と、暖かい空気の塊である暖気団は、決して仲良く手をつなぐようにして存在しているわけではありません。お互いに反発し合いながら、せめぎ合っています。この寒気団と暖気団がぶつかり合う場所こそが、前線と呼ばれるものなのです。天気図上では、暖かさは赤、寒さは青で表現され、それぞれ『温暖前線』『寒冷前線』と呼ばれます。前線付近では、気圧や風向きが大きく変化し、雲が発生しやすくなるため、雨や雪などの天気が崩れやすい状態になります。つまり、前線は、文字通り天気の最前線。天気の変化を読み解く上で、極めて重要な指標となるのです。
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停滞前線と大雨の関係

- 天気予報でおなじみの停滞前線天気予報でよく耳にする「停滞前線」という言葉。何となく、梅雨時のジメジメした天候や長引く雨を連想する方も多いのではないでしょうか。停滞前線とは、文字通り「停滞する前線」のことです。では、そもそも「前線」とは何なのでしょうか?前線とは、性質の異なる空気のかたまりの境界面のことです。空気のかたまりは「気団」と呼ばれ、温度や湿度の違いによって、例えば暖かい気団と冷たい気団のように分類されます。この異なる性質を持つ気団がぶつかると、その境目に「前線」が生まれます。 前線は、まるで薄い壁のように、異なる気団を隔てています。停滞前線は、この前線がほとんど動かず、同じ場所に留まり続ける状態を指します。停滞前線が発生すると、前線付近では、暖かく湿った空気が冷たい空気の上に持ち上げられます。上昇気流が発生し、雲が発達しやすくなるため、長時間にわたって雨雲が同じ場所にとどまり、長雨をもたらすことがあります。これが、停滞前線が梅雨時のジメジメした天候や長引く雨と結び付けられる理由です。