
犯罪の種類を分かりやすく~包括罪種とは?~
日々ニュースなどで、殺人事件や窃盗事件といった言葉を耳にする機会も多いでしょう。確かに、私たちの身の回りでは様々な犯罪が発生しています。しかし、一口に犯罪と言っても、法律の世界ではこれらの犯罪をさらに細かく分類するために、『包括罪種』という考え方を使っています。では、この包括罪種とは一体どのようなものでしょうか?簡単に言うと、犯罪によって被害を受けるもの(被害法益)や、犯罪が行われる時の状況などを考慮して、似た性質を持つ犯罪をグループ分けしたものを指します。例えば、人の命を奪う犯罪であれば殺人罪、他人の物を盗めば窃盗罪といった具合です。このように犯罪を分類することで、それぞれの犯罪の重さや処罰の程度を明確にしています。また、似た犯罪をグループ化することで、裁判の際に過去の判例を参照しやすくなり、より公平な判決を下すことが可能となります。私たちは普段、犯罪を漠然と捉えがちですが、このように法律の世界では様々な角度から犯罪を分析し、分類することで、社会の秩序と安全を守っているのです。