凍傷

けが人へ医療

冬の寒さにご用心!凍傷のリスクと対策

- 凍傷とは何か凍傷は、氷点下の気温に長時間さらされることで、皮膚やその下の組織が凍ってしまうことで起こる障害です。冬の寒い時期、特に気温が氷点下になると発生しやすくなります。私たちの体は、寒さを感じると体温を保とうとするため、手足の血管を収縮させ、血液の流れを少なくしようとします。これは、体の中心部に温かい血液を集め、生命維持に必要な臓器を守るための、自然な防御反応です。しかし、極寒の環境に長時間置かれると、この防御機能だけでは追いつかなくなり、皮膚や皮下組織にまで冷気が浸透し、組織が凍結してしまいます。凍傷になると、皮膚の色が白や黄色、灰色に変色したり、感覚が鈍くなったりします。重症化すると、水ぶくれや潰瘍ができたり、組織が壊死してしまうこともあります。凍傷は、耳や鼻、頬、指先、足の指など、心臓から離れていて冷えやすい体の末端部分に発生しやすいため、注意が必要です。
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高気圧酸素療法:現代医療における新たな可能性

- 高気圧酸素療法とは高気圧酸素療法とは、普段私たちが生活している気圧よりも高い、2~3気圧という特殊な環境に設置された部屋の中で、高濃度の酸素を吸入する治療法です。この治療法は、体に取り込む酸素の量を大幅に増やすことで、様々な病状の改善に効果を発揮します。私たちの体は、呼吸によって酸素を取り込み、血液によって全身に運びます。しかし、病気や怪我などによって、血液の流れが悪くなったり、酸素を十分に取り込めなくなったりすることがあります。このような状態になると、体の組織は酸素不足に陥り、様々な機能が低下してしまいます。高気圧酸素療法では、気圧を高めた環境で高濃度の酸素を吸入することで、血液中に溶け込む酸素の量を増加させます。これにより、酸素不足に陥っている組織にも十分な酸素を供給することができるようになり、組織の修復や機能回復を促します。高気圧酸素療法は、一酸化炭素中毒や潜水病などの急性疾患から、難聴や糖尿病性壊疽などの慢性疾患まで、幅広い疾患に効果が期待できます。また、近年では、美容や健康増進を目的とした利用も増えています。