
命を守る!急性冠症候群の基礎知識
- 急性冠症候群とは?心臓は、体中に血液を送り出すために休むことなく働き続けています。この重要な臓器に栄養豊富な血液を届けているのが、心臓を囲むように張り巡らされた冠動脈です。急性冠症候群は、この冠動脈に突然の変化が起こることで発症する、命に関わる可能性のある危険な状態です。1992年にファスター氏らによって提唱されたこの概念は、簡単に言うと、心臓の血管が急に詰まったり狭まったりすることで、心臓の筋肉に十分な血液が行き渡らなくなる病気です。心臓の筋肉は、血液によって酸素や栄養を供給されています。しかし、急性冠症候群になると、冠動脈の閉塞や狭窄によって心臓への血流が滞り、心臓の筋肉が酸欠状態に陥ってしまいます。これが続くと、心臓の筋肉の一部が壊死してしまう可能性があり、これが一般的に心臓発作と呼ばれる状態です。急性冠症候群は、決して他人事ではありません。心臓発作の主な原因の一つとなっており、一刻も早い医療処置が必要な緊急事態です。そのため、急性冠症候群について正しく理解し、適切な対処法を身につけておくことが重要です。