
ホルネル症候群:瞳孔の異常に潜む病気
- 瞳の異常から始まる診断目の異変は、単なる目の疲れや乾燥と考えてしまいがちです。しかし、普段とは違う症状が現れた時には、重大な病気のサインである可能性も考えなければなりません。その一例として、今回は「ホルネル症候群」についてお話します。ホルネル症候群とは、瞳の大きさが小さくなる、まぶたが垂れ下がる、眼球が奥に引っ込むといった症状が現れる病気です。これらの症状は、体中に張り巡らされた神経の通り道の一つである「交感神経遠心路」が傷つくことで起こります。一見すると、目の病気なのではないかと疑ってしまいそうですが、ホルネル症候群は、その原因を探ることこそが重要です。例えば、脳の血管が詰まる脳梗塞や、脳の組織に異常が生じる腫瘍、あるいは交通事故などによる外傷など、様々な病気が潜んでいる可能性があります。目の症状だからと安易に考えず、少しでも異変を感じたら、迷わず医師の診察を受けるようにしましょう。早期発見、早期治療が、健康を守る上で何よりも大切です。