
災害時、本当に頼れる?電話輻輳の現実と対策
大きな災害が起こると、私たちは家族や友だちが無事かどうか、被害の状況はどうなっているかなど、いろいろなことを知るために電話を使いたくなります。しかし、多くの人が同時に電話をかけると、電話回線がパンク状態になり、なかなか電話がつながらなくなってしまうことがあります。これが「輻輳(ふくそう)」と呼ばれる現象です。普段は意識することなく使っている電話が、いざという時につながらないということは、被災した人たちだけでなく、助けが必要な人に手を差し伸べる側にとっても、とても困った問題です。実際に、過去に起きた大きな地震では、電話の輻輳が原因で、必要な情報の共有や救助の要請が遅れてしまい、被害が拡大してしまったというケースも報告されています。もしもの時に備え、普段から家族や親戚など、いざという時に連絡を取りたい相手と、電話以外の連絡手段を決めておくことが大切です。例えば、携帯電話のショートメッセージサービス(SMS)や、災害時情報伝達サービスなどを活用するのも有効な手段です。また、日頃から防災意識を高め、災害時の行動について家族や地域で話し合っておくことも重要です。