
夏の脅威、雷雨への備え
夏の暑い日、空を見上げると、青空に白い雲が浮かんでいるのをよく見かけますよね。その雲の中で、特にモクモクと大きく成長していく雲があります。これが積乱雲と呼ばれる雲で、夏の風物詩である雷雨と深い関係があります。積乱雲は、強い日差しによって温められた地面近くの空気が上昇することで生まれます。この上昇気流は非常に強く、雲はみるみるうちに発達し、ついには空の高いところまで達します。積乱雲の中では、水蒸気が冷やされて氷の粒となり、激しい上昇気流の中でぶつかり合います。すると、静電気が発生し、雲の中に溜まっていきます。そして、溜まりに溜まった静電気が、雲と地面の間や、雲と雲の間で一気に放電される現象、これが雷です。雷は、光と音のエネルギーを伴う非常に危険な現象です。ピカッと光るのが稲光、ゴロゴロと鳴るのが雷鳴です。激しい雨に加えて、雷による被害も発生する可能性があります。例えば、雷が建物や木に落ちると火災が発生したり、電線に落ちると停電したりすることがあります。また、人に落雷すると大変危険です。積乱雲は、夏の風物詩であると同時に、私たちに危険を及ぼす可能性もあることを忘れてはいけません。