災害時の頼れる味方!移動系回線の基礎知識

災害時の頼れる味方!移動系回線の基礎知識

防災防犯を教えて

先生、『移動系回線』ってよく聞くんですけど、どういうものですか?

防災防犯の研究家

『移動系回線』は、災害時などでも使えるように、基地局と携帯電話のような移動局をつないで通信を行う仕組みのことだよ。役場などに基地局を置いて、そこから電波を飛ばして通信するんだ。

防災防犯を教えて

基地局から電波を飛ばすんですね!でも、どうして災害時でも使えるんですか?

防災防犯の研究家

通常の電話回線は電柱の線が切れてしまうと使えなくなるけど、『移動系回線』は電波を使うから、線が切れても大丈夫なんだ。だから災害時でも繋がりやすい通信手段として重要なんだよ。

移動系回線とは。

防災や防犯の場面で役立つ言葉に「移動系回線」というものがあります。これは、市役所や公民館などに無線基地局を設置し、この基地局と車や携帯電話などの移動端末との間、あるいは移動端末同士で直接通信を行うネットワークのことを指します。

移動系回線とは?

移動系回線とは?

– 移動系回線とは?

移動系回線とは、電波を用いて音声やデータの送受信を行う通信網のことです。普段私たちが何気なく使っている携帯電話やスマートフォンはこの移動系回線を通じて、家族や友人との会話やインターネットを楽しんでいます。

従来の固定電話は、電柱や建物に張り巡らせたケーブルを通じて通信を行っていましたが、移動系回線では電波を使うため、場所を選ばずに利用できるという大きなメリットがあります。

この特徴は、災害時において特に重要となります。大地震や台風などの災害が発生すると、固定電話回線はケーブルの断線や停電の影響を受けやすく、通信が途絶えてしまうケースも少なくありません。一方、移動系回線は電波を用いるため、一部の基地局が被害を受けた場合でも、他の基地局がカバーすることで通信を確保できる可能性が高いのです。

このように、移動系回線は災害時における重要なライフラインの一つとして、その役割がますます高まっています。

項目 内容
移動系回線とは 電波を用いて音声やデータの送受信を行う通信網
利用例 携帯電話、スマートフォン
メリット 場所を選ばずに利用できる
災害時の特徴 – 固定電話に比べて通信が途絶えにくい
– 一部の基地局が被害を受けても、他の基地局がカバーすることで通信を確保できる可能性が高い
役割 重要なライフラインの一つ

災害時の強み

災害時の強み

大規模な災害が発生すると、電気、ガス、水道といったライフラインと同様に、通信手段の確保が被災者の生命線となります。しかし、大地震や津波など広範囲に被害が及ぶような状況下では、固定電話回線が断線してしまうリスクが高まります。電柱の倒壊や海底ケーブルの損傷といった事態が発生すれば、復旧には相当な時間を要することも考えられます。

一方、携帯電話やスマートフォンなどで利用される移動系回線は、基地局さえ無事であれば、比較的広範囲で通信を維持できるという強みがあります。もちろん、災害の規模や種類によっては基地局自体が被災したり、停電の影響を受けたりする可能性も否定できません。しかし、固定回線に比べて復旧が早いという点で、災害時の有効な通信手段と言えるでしょう。

インフラの復旧が遅れている地域において、移動系回線は被災者間の連絡手段として、また、外部への情報発信手段として非常に重要な役割を担います。安否確認や避難情報の共有、物資の要請など、様々な場面でその力を発揮するでしょう。災害に備え、日頃から携帯電話の充電をこまめに行ったり、モバイルバッテリーを準備したりしておくことが大切です。

項目 内容 備考
重要性 災害時、通信手段の確保は被災者の生命線となる。 ライフラインと同様に重要
固定電話回線 大規模災害時、断線のリスクが高い。 電柱倒壊、海底ケーブル損傷などが原因
復旧に時間
移動系回線 基地局さえ無事であれば、比較的広範囲で通信を維持可能。
固定回線に比べて復旧が早い。
基地局被災、停電の影響を受ける可能性もある。
災害時の役割 被災者間の連絡手段
外部への情報発信手段
安否確認
避難情報の共有
物資の要請
インフラ復旧までの重要な役割
日頃の備え 携帯電話の充電
モバイルバッテリーの準備

移動系回線の種類

移動系回線の種類

日頃から持ち歩くことの多い携帯電話。その携帯電話に使われている移動系回線には、実は様々な種類があります。

普段私たちが利用しているのは、携帯電話会社が提供する携帯電話回線です。これは、基地局と呼ばれる電波を送受信する設備が各地に設置されており、その電波を介して音声通話やデータ通信を行います。しかし、携帯電話回線は、山間部や海上など、基地局からの電波が届きにくい場所では利用できないことがあります。

そのような場所でも利用可能な移動系回線として、衛星電話があります。 衛星電話は、地球の周りを回っている人工衛星を経由して通話を行うため、携帯電話回線が届かない場所でも利用することができます。ただし、携帯電話回線と比較して通話料金が高額になる場合が多い点は留意が必要です。

また、無線も移動系回線の一種です。無線は、免許不要のものから業務用のものまで様々な種類があり、それぞれ使用できる周波数帯や出力などが異なります。無線は、携帯電話回線や衛星電話のように広範囲をカバーすることはできませんが、特定の相手と直接通信を行うことができるため、災害時など、他の通信手段が利用できない場合に有効な手段となります。

回線種類 特徴 メリット デメリット
携帯電話回線 基地局の電波を介して通信を行う 広く普及しており、安価に利用できる 山間部や海上など、基地局からの電波が届きにくい場所では利用できないことがある
衛星電話 人工衛星を経由して通信を行う 携帯電話回線が届かない場所でも利用できる 通話料金が高額になる場合が多い
無線 免許不要のものから業務用のものまで様々な種類がある 特定の相手と直接通信を行うことができるため、災害時など、他の通信手段が利用できない場合に有効 広範囲をカバーすることはできない

基地局の重要性

基地局の重要性

私たちの日常生活に欠かせない携帯電話などの移動系回線。その裏側では、電波を送受信する基地局が重要な役割を担っています。基地局は、災害時にもその機能を発揮できるように、市役所や公民館など、比較的安全な場所に設置されることが多いです。そのため、周辺住民が被災した場合でも、家族や友人に連絡を取ったり、災害の情報を得たりする手段を確保することができます。
しかしながら、近年増加しているような、地震や台風といった大規模災害においては、基地局自体が被害を受けてしまう可能性もゼロではありません。もしも基地局が損壊してしまうと、広範囲にわたる通信障害が発生し、救助活動や復旧作業に大きな支障が出てしまう恐れがあります。
このような事態を防ぐためにも、基地局の災害対策は大変重要です。具体的には、長時間にわたる停電にも耐えられるように、予備電源を備えたり、燃料を備蓄したりといった対策が考えられます。また、地震の揺れによる転倒や破損を防ぐために、建物の耐震性を強化したり、基地局の設置場所を再検討したりすることも必要です。さらに、浸水被害を避けるために、水位が上昇しやすい場所にある基地局は、より安全な場所への移設も検討する必要があるでしょう。

基地局の役割 災害時の影響 対策
電波を送受信し、携帯電話などの通信を支える。
市役所や公民館など安全な場所に設置されることが多い。
災害時に住民が連絡手段を確保できる

基地局自体が被害を受けると広範囲に通信障害が発生する可能性
・予備電源の設置

・燃料の備蓄

・建物の耐震強化

・基地局設置場所の再検討

・水害対策としての移設

日頃からの備え

日頃からの備え

いつ起こるか分からない災害。もしもの時に備え、普段からできる対策はたくさんあります。中でも、携帯電話などの移動系回線を確実かつ効率的に使うことは非常に重要です。
災害発生時は、家族や友人との連絡、情報収集など、あらゆる場面で携帯電話が頼りになります。しかし、肝心な時にバッテリー切れで使用できないとなると、大変危険な状況に陥りかねません。そう陥らないためにも、普段から携帯電話の充電を満タンにしておくことが大切です。また、自宅や職場に充電器を常備しておくことも有効です。外出時や旅行時には、モバイルバッテリーを持ち歩くように心がけましょう。
さらに、防災情報アプリを事前にダウンロードしておくことも有効な手段です。これらのアプリは、地震や津波などの災害情報をリアルタイムで配信してくれるだけでなく、避難場所の案内など、様々な機能を備えています。日頃からアプリに慣れ親しんでおくことで、いざという時にスムーズに情報を取得し、適切な行動をとることができます。
また、災害用伝言ダイヤルの使い方を家族で確認しておくことも忘れてはなりません。被災地とそれ以外の地域で連絡を取り合いたい場合に備え、事前に使用方法や伝言の残し方などを共有しておくことが重要です。これらの備えを怠らずに行うことで、災害時における不安を軽減し、安全確保につなげることができます。

災害対策 具体的な対策
携帯電話の使用 – 普段から充電を満タンにしておく
– 自宅や職場に充電器を常備
– モバイルバッテリーを持ち歩く
情報収集 – 防災情報アプリをダウンロードしておく
– アプリの機能や使い方に慣れておく
安否確認 – 災害用伝言ダイヤルの使い方を家族で確認