子どもの安全を守る:略取・誘拐から身を守る方法

子どもの安全を守る:略取・誘拐から身を守る方法

防災防犯を教えて

先生、「略取」と「誘拐」の違いがよく分からないのですが…

防災防犯の研究家

なるほど。どちらも無理やり連れて行くことのように思えるよね。でも、よく見ると違いがあるんだ。「略取」は力ずく、つまり暴力を振ったり、怖いことを言って脅したりして無理やり連れて行くことを言うんだ。一方で「誘拐」は、騙したり、甘い言葉で誘ったりして連れて行くことを言うんだよ。

防災防犯を教えて

ああ、だから「だまして」お菓子を買ってあげると言って連れて行くのは誘拐なんですね!

防災防犯の研究家

その通り!よく理解できたね。誘拐犯は優しく接してくる場合もあるから、気をつけないといけないね。

略取・誘拐とは。

「みんなが安全に暮らせるための大切な言葉、『連れ去り』についてお話します。『連れ去り』には、乱暴したり、おどしたりして無理やり連れて行く場合と、だましたり、うまく言い寄せて連れて行く場合があります。このような連れ去りや、人を売買する犯罪は、以前より減ってきているとはいえ、2009年には156件もの事件が起きています。これは、2日に1件近く起こっている計算になります。最近の連れ去り事件の特徴として、お金を要求するのではなく、子どもに悪いことをしようとして連れ去る事件が増えています。子どもが被害に遭う場所は、道路が多いですが、駐車場や車が止まっている場所などもあります。連れ去りから子どもを守るには、地域ぐるみで見守り、犯罪を防ぐ活動をすることが大切です。ご家庭では、絵本などを使って親子で話し合ったり、安全な場所を親子で書き込んだ地図を作るのも良いでしょう。」

誘拐と略取の違い

誘拐と略取の違い

– 誘拐と略取の違い誘拐と略取、どちらも耳にしたことのある言葉ですが、具体的にどのような違いがあるのか、ご存知でしょうか?どちらも無理やり人を連れ去る犯罪である点は共通していますが、その手段や対象に違いがあります。誘拐と略取を区別する上で重要なポイントは、相手をどのように連れ去るかという点です。誘拐は、主に子どもを対象とした犯罪で、言葉巧みに騙したり、魅力的なものを与えたりして誘い出す行為を指します。「お菓子をあげるから一緒に行こう」と誘ったり、人気ゲームのキャラクターグッズを見せるなどして、子どもの警戒心を解き、自らの意思でついてくるように誘導するのが特徴です。一方、略取は、暴力脅迫を用いて無理やり連れ去る行為です。対象は子どもに限らず、大人に対しても行われます。腕を掴んで無理やり車に乗せたり、「騒いだら怪我をさせるぞ」と脅迫したりするなど、恐怖心を与えることで抵抗できない状態にして連れ去ります。誘拐も略取も、人の自由を奪う許されない犯罪です。誘拐は、子どもが被害に遭いやすい犯罪であることを理解し、日頃から子どもと防犯について話し合い、不審な人物に近づかないように注意喚起することが大切です。また、地域ぐるみで子どもを守る体制を整えることも重要です。

項目 誘拐 略取
対象 主に子ども 子ども、大人
手段 言葉巧みに騙す
魅力的なものを与える
暴力
脅迫
「お菓子をあげるから一緒に行こう」
人気ゲームのキャラクターグッズを見せる
腕を掴んで無理やり車に乗せる
「騒いだら怪我をさせるぞ」と脅迫する

深刻化する誘拐・略取事件

深刻化する誘拐・略取事件

近年、誘拐や略取といった痛ましい事件の数は減ってきているとはいえ、決して私たちの身の回りから姿を消したわけではありません。警察の記録によると、2009年には156件もの事件が報告されており、これは単純計算で2日に1件近く発生していることになります。
このような状況は、決して他人事として片付けられるものではありません。特に近年は、身代金目的の事件よりも、子どもを標的とした性的ないたずらを目的とした事件が増加傾向にあり、深刻な社会問題となっています。このような卑劣な犯罪から大切な子どもたちを守るためには、周囲の大人たちが常に警戒を怠らず、子どもたちの安全を守るための対策を講じることが重要です。
具体的には、子どもたちが一人で外出する際には、必ず誰かと一緒にいるように教えたり、不審な人物を見かけたらすぐに大人に知らせるように指導したりすることが大切です。また、地域ぐるみで子どもたちの見守り活動を行うことも有効な手段と言えるでしょう。子どもたちの安全を守るためには、私たち一人ひとりが問題意識を持ち、積極的に対策に取り組んでいく必要があります。

現状 対策
誘拐や略取事件は依然として発生しており、特に子どもを標的とした性的ないたずらを目的とした事件が増加傾向にある。
  • 子どもだけで外出させない
  • 不審者を見かけたら大人に知らせる
  • 地域ぐるみで子どもを見守る

危険が潜む場所

危険が潜む場所

子どもが連れ去られるような事件は、特別な場所で起こると思っていませんか?実は、私たちが毎日何気なく通る場所でこそ、危険は潜んでいるのです。

警察のまとめによると、子どもが被害に遭う場所として最も多いのは、道路上です。車道や歩道など、普段子どもたちが歩いている場所こそ注意が必要です。また、駐車場や駐輪場も、人目につきにくいため、犯罪者が姿を隠しやすい場所となっています。

さらに、公園も注意が必要です。遊具で遊んでいると、周囲への警戒心が薄れがちです。また、トイレも、一人きりになることが多いため、犯罪の標的になりやすい場所です。

これらの場所だから必ずしも危険というわけではありません。しかし、危険な場所になり得るという意識を持つことが重要です。日頃から、子どもたちには周囲をよく見て、不審な人物や車を見かけたら、すぐに安全な場所に逃げるように教えましょう。また、子どもだけで出かけさせないようにするなど、保護者の方の注意と対策も大切です。

場所 危険な理由 対策
道路上(車道、歩道など) 子どもたちが普段歩いている場所で、人通りの多い場所でも危険が潜んでいる。 周囲をよく見て、不審な人物や車を見かけたら、すぐに安全な場所に逃げる。
駐車場、駐輪場 人目につきにくく、犯罪者が姿を隠しやすい。 周囲をよく見て、不審な人物や車を見かけたら、すぐに安全な場所に逃げる。
公園 遊具で遊んでいると、周囲への警戒心が薄れがち。 周囲をよく見て、不審な人物や車を見かけたら、すぐに安全な場所に逃げる。
トイレ 一人きりになることが多く、犯罪の標的になりやすい。 周囲をよく見て、不審な人物や車を見かけたら、すぐに安全な場所に逃げる。

地域ぐるみで子どもを守る

地域ぐるみで子どもを守る

近年、痛ましいことに、子どもたちが犯罪に巻き込まれる事件が後を絶ちません。尊い命を守るためには、地域全体で子どもたちを見守る環境作りが重要です。

まず、地域住民一人ひとりが防犯意識を高めることが大切です。日頃から地域の防犯活動に積極的に参加したり、子どもたちを見守るボランティア活動に参加したりすることで、地域全体の防犯意識を高めることができます。また、子どもたちを見守る活動をしている団体へ寄付をすることも、防犯活動の促進に繋がります。

そして、子どもたち自身に、危険から身を守るための知識と行動を身につけさせることが重要です。「知らない人にはついていかない」「助けを求めるときは大きな声で叫ぶ」「危険を感じたら、安全な場所に逃げる」など、具体的な状況を想定した対処法を、日頃から繰り返し教えることが大切です。

さらに、保護者や地域住民は、子どもたちが安全に過ごせる環境を作る努力を続ける必要があります。例えば、通学路の危険箇所を点検し、改善を促したり、子どもたちの安全を見守るための防犯カメラや街灯の設置を働きかけたりするなど、できることから取り組んでいくことが大切です。

子どもたちの安全を守るためには、地域全体で協力し、子どもたちを見守る体制を築き上げていくことが重要です。

主体 対策
地域住民全体 – 防犯意識の向上
– 地域の防犯活動への参加
– 子ども見守りボランティアへの参加
– 防犯活動団体への寄付
子ども自身 – 危険から身を守る知識と行動を身につける
– 知らない人に着いていかない
– 助けを求めるときは大きな声で叫ぶ
– 危険を感じたら安全な場所に逃げる
保護者・地域住民 – 子どもが安全に過ごせる環境を作る
– 通学路の危険箇所点検と改善
– 防犯カメラ・街灯の設置働きかけ

家庭でできる防犯対策

家庭でできる防犯対策

昨今、痛ましい事件が後を絶ちません。大切な子どもたちを犯罪から守るためには、家庭での防犯対策が重要となります。

まず、子ども自身が危険を理解し、自らを守るための知識を身につけることが大切です。幼い子どもには、防犯をテーマにした絵本や教材を使って、分かりやすく危険な状況や対処法を教えましょう。小学校高学年くらいになれば、親子で一緒に防犯に関するニュースを見たり、地域で発生した事件について話し合ったりするのも有効です。

次に、親子で近所の安全マップを作成してみましょう。自宅周辺の地図に、安全な場所(交番、公園、お店など)と危険な場所(人通りの少ない道、駐車場や駐輪場など)を、色分けして書き込みます。この際、子どもと一緒に歩きながら、「ここは人通りが多いから安全だね」「ここは見通しが悪いから気をつけようね」と具体的に説明することで、より一層子どもの防犯意識を高めることができます。

さらに、日頃から子どもの行動を把握し、何かあったときに相談しやすい環境を作ることも重要です。普段から「今日はどこで誰と遊ぶのか」「何時に帰ってくるのか」をきちんと確認しましょう。また、「何か変だな」「怖いな」と感じたら、ためらわずに親や周りの大人に相談することを教えましょう。

防犯対策は、特別なことをするのではなく、毎日の生活の中で、親子で意識を高め、対策を講じていくことが大切です。

対策 具体例
子ども自身が危険を理解し、自らを守るための知識を身につける
  • 幼児:絵本や教材
  • 小学生以上:ニュースや地域事件について親子で話し合う
親子で近所の安全マップを作成
  • 安全な場所(交番、公園、お店など)と危険な場所(人通りの少ない道、駐車場や駐輪場など)を色分け
  • 地図を見ながら、安全・危険な場所を具体的に説明
日頃から子どもの行動を把握し、何かあったときに相談しやすい環境を作る
  • 「今日はどこで誰と遊ぶのか」「何時に帰ってくるのか」を確認
  • 「何か変だな」「怖いな」と感じたら相談することを教える