夏の脅威、雷雨への備え

夏の脅威、雷雨への備え

防災防犯を教えて

先生、「雷雨」は「雷」と「雨」が一緒になって起こるんですよね?でも、「雷」って音や光のことですよね?どうして雨が降ることと関係があるんですか?

防災防犯の研究家

良い質問だね!確かに「雷」は音や光のことを指すけど、実はあの音や光は、空気中の電気が放電して起こる現象なんだ。そして、その電気が発生しやすくなるのが、積乱雲の中で激しく上昇気流が起こっている時なんだよ。

防災防犯を教えて

つまり、積乱雲の中で電気が発生して、それが「雷」になるってことですか?

防災防犯の研究家

その通り!積乱雲の中で電気がたくさん発生すると、それが放電して「雷」となり、同時に雨も降ることが多いので「雷雨」と呼ばれるんだね。

雷雨とは。

災害を防ぐことや犯罪を防ぐことに関係する言葉である「雷雨」について説明します。「雷雨」は、一般的に、もくもくとした積乱雲によって発生し、雷を伴う雨のことを指します。ここで、「雷」とは、雷鳴や電光といった現象がみられる状態を言い、「雨」とは、空気中の水蒸気が冷えて水滴となり、空から降ってくる現象のことを言います。

積乱雲と雷雨の関係

積乱雲と雷雨の関係

夏の暑い日、空を見上げると、青空に白い雲が浮かんでいるのをよく見かけますよね。その雲の中で、特にモクモクと大きく成長していく雲があります。これが積乱雲と呼ばれる雲で、夏の風物詩である雷雨と深い関係があります。

積乱雲は、強い日差しによって温められた地面近くの空気が上昇することで生まれます。この上昇気流は非常に強く、雲はみるみるうちに発達し、ついには空の高いところまで達します。積乱雲の中では、水蒸気が冷やされて氷の粒となり、激しい上昇気流の中でぶつかり合います。すると、静電気が発生し、雲の中に溜まっていきます。そして、溜まりに溜まった静電気が、雲と地面の間や、雲と雲の間で一気に放電される現象、これがです。

雷は、光と音のエネルギーを伴う非常に危険な現象です。ピカッと光るのが稲光、ゴロゴロと鳴るのが雷鳴です。激しい雨に加えて、雷による被害も発生する可能性があります。例えば、雷が建物や木に落ちると火災が発生したり、電線に落ちると停電したりすることがあります。また、人に落雷すると大変危険です。積乱雲は、夏の風物詩であると同時に、私たちに危険を及ぼす可能性もあることを忘れてはいけません。

雷の正体

雷の正体

– 雷の正体

雷は、夏の風物詩として知られていますが、その実態は大気中で起こる激しい放電現象です。

積乱雲と呼ばれる、入道雲のように背の高い雲の中では、上昇気流に乗って運ばれてきた氷の粒が激しくぶつかり合っています。この衝突によって静電気が発生し、雲の上部にはプラスの電気が、下部にはマイナスの電気が溜まっていきます。

雲の下部に溜まったマイナスの電気は、やがて地上に向かって放電しようとします。この時、電気を通しやすい経路を探して、空気の中を一気に流れ落ちます。 この電流は数万から数十万アンペアにもなり、流れる時の摩擦によって周囲の空気は数万度にまで加熱されます。

急激に熱せられた空気は爆発的に膨張し、これが空気の振動となって、轟轟という大きな音を発生させます。これが雷鳴です。

また、電流が流れる際に発生する熱は、周囲の空気をプラズマ状態にします。プラズマとは、気体が電離して、原子核と電子がバラバラになった状態のことで、光を放つ性質があります。これが稲光です。

雷鳴と稲光はほぼ同時に発生しますが、光は音よりも速く伝わるため、私達の目には稲光が先に見え、その後雷鳴が聞こえることになります。

現象 詳細
雷の発生 積乱雲の中で氷の粒が衝突し、静電気が発生。雲の上部にプラス、下部にマイナスの電気が溜まる。
放電 雲の下部のマイナス電気が地上へ放電。電流は数万~数十万アンペアに達する。
雷鳴 放電時の摩擦熱で空気が加熱・膨張し、空気振動が発生。これが雷鳴となる。
稲光 放電時の熱で空気はプラズマ化し、光を放つ。これが稲光となる。
時間差 雷鳴と稲光はほぼ同時に発生するが、光の速度が音より速いため、稲光が先に見える。

雨のメカニズム

雨のメカニズム

– 雨のメカニズム

雨は、空気中の水分が形を変えながら空から降ってくる現象です。目には見えませんが、空気中には常に水蒸気と呼ばれる気体の水が含まれています。

暖かい空気は多くの水蒸気を含むことができますが、空気が冷やされると、含むことができる水蒸気の量が減っていきます。これは、まるで温かいお湯には多くの砂糖が溶けることができるけれど、冷たい水には少ししか溶けないのと同じことです。

空気中の水蒸気が冷やされて、含みきれなくなった水蒸気は、小さな水の粒、つまり雲粒になります。雲粒は目に見える大きさになり、空に浮かんでいる白い雲を形成します。

雲の中で雲粒は互いにぶつかり合い、次第に大きく成長していきます。そして、重さに耐えきれなくなった雲粒は、雨となって地上に降ってくるのです。

このように、雨は水蒸気が姿を変えながら空と地上を循環しているという、自然のサイクルの一部なのです。

現象 詳細
雷の発生 積乱雲の中で氷の粒が衝突し、静電気が発生。雲の上部にプラス、下部にマイナスの電気が溜まる。
放電 雲の下部のマイナス電気が地上へ放電。電流は数万~数十万アンペアに達する。
雷鳴 放電時の摩擦熱で空気が加熱・膨張し、空気振動が発生。これが雷鳴となる。
稲光 放電時の熱で空気はプラズマ化し、光を放つ。これが稲光となる。
時間差 雷鳴と稲光はほぼ同時に発生するが、光の速度が音より速いため、稲光が先に見える。

雷雨への対策

雷雨への対策

– 雷雨への対策雷雨は、その発生を予測することが難しく、いつの間にか空が暗くなり、突然激しい雨や雷に見舞われることが多いため、日頃からしっかりと備えをしておくことが大切です。気象庁は、雷の発生状況に応じて「雷注意報」や「雷警報」を発表します。天気予報などでこまめに最新の情報を確認するようにしましょう。もし、これらの注意報や警報が発表されている場合は、不要不急の外出は避け、頑丈な建物の中に避難するのが安全です。特に、鉄筋コンクリート造りの建物は、落雷による被害を軽減する効果が期待できます。やむを得ず屋外にいる場合は、高い木の下や金属製のフェンスなど、雷が落ちやすい場所からは速やかに離れましょう。電柱や旗竿なども危険です。また、水辺も雷が落ちやすい場所なので、川や湖の近くにいる場合は、すぐに離れるようにしてください。そして、周囲に安全な場所がない場合は、地面にできるだけ低い姿勢を保ちましょう。うずくまったり、かがんだりすることで、雷の影響を最小限に抑えることができます。雷雨の際には、雷の影響で電線が切れ、停電が発生する可能性もあります。停電に備え、懐中電灯やラジオなど、電気がなくても情報収集ができるものを用意しておきましょう。また、携帯電話の充電も忘れずに行いましょう。停電が長時間に及ぶ場合は、食料や飲料水なども必要になりますので、事前に準備しておくことが安心です。

状況 対策
雷注意報・警報発表時 不要不急の外出を避け、頑丈な建物の中(特に鉄筋コンクリート造り)へ避難する。
屋外にいる場合 高い木の下、金属製のフェンス、電柱、旗竿、水辺など雷が落ちやすい場所から速やかに離れる。
周囲に安全な場所がない場合は、地面にできるだけ低い姿勢を保つ(うずくまったり、かがむ)。
停電に備えて 懐中電灯、ラジオなど電気がなくても情報収集ができるものを用意する。
携帯電話の充電をする。
食料や飲料水を準備する。