犯罪について

近年、家屋に侵入して金品を盗む、いわゆる空き巣などの侵入窃盗の発生件数は減少傾向にありますが、その手口はますます巧妙化しており、住宅を狙った犯罪は後を絶ちません。中でも、「カム送り解錠」という手口を使った犯行は、特殊な工具を用いて短時間で鍵を開けてしまうため、特に注意が必要です。この「カム送り解錠」は、従来のピッキングのように鍵穴を特殊な工具で破壊するのではなく、鍵穴に特殊な工具を差し込み、錠前の内部機構を直接操作することで解錠するため、被害に遭っても鍵が壊された形跡が残りにくく、気づきにくいという特徴があります。犯人は、わずか数秒で鍵を開けてしまうこともあり、その手口の巧妙さから、玄関ドアの鍵だけでなく、勝手口や窓など、あらゆる場所に設置されたシリンダー錠が標的となる可能性があります。このような巧妙化する侵入窃盗から身を守るためには、従来の防犯対策に加え、「カム送り解錠」にも有効な対策を講じることが重要です。

- 街頭犯罪の種類街頭犯罪とは、文字通り、街中で発生する犯罪行為全般を指します。通行人や買い物客など、無防備な状態の人々を狙うことが多く、その手口も様々です。代表的な街頭犯罪としては、まず「ひったくり」が挙げられます。これは、歩行者などが所持しているバッグや貴重品を、バイクや自転車を用いるなどして、通りすがりに突進して奪い取る犯罪です。次に、「強盗」も街中で発生する犯罪として深刻です。脅迫や暴行を加えて恐怖心を植え付け、無理やり金品を奪うという凶悪犯罪です。刃物などの凶器が用いられることもあり、抵抗した場合には重大な被害に繋がる可能性も高いと言えるでしょう。また、「痴漢」も大きな社会問題となっています。電車内や駅構内だけでなく、人通りの少ない道や夜道などでも発生しています。身体に触れるだけでなく、卑猥な言葉を浴びせる、スマートフォンで盗撮するといった行為も含まれます。近年増加傾向にあるのが、スマートフォンを狙った犯罪です。歩きながらスマートフォンを操作している最中に、盗難被害に遭うケースや、スマートフォンを落とした隙に盗まれてしまうケースが見られます。これらの犯罪は、人通りの少ない道や夜間など、周囲に人がいない時間帯や場所を狙って発生することが多く、金品目的だけでなく、性犯罪を目的としたものもある点は注意が必要です。日頃から防犯意識を高め、犯罪に巻き込まれないようにすることが大切です。

- 架空請求詐欺とは架空請求詐欺とは、実在しないサービスや商品の利用料金を請求したり、架空の債権を名目に金銭を要求したりする、悪質な詐欺行為です。巧妙な話術や偽の請求書などを駆使し、あたかも正規の請求であるかのように装うことで、被害者に金銭を振り込ませようとします。パソコンやスマートフォンが普及した現代では、誰でも簡単にインターネットを利用できるようになった反面、幅広い世代がこのような詐欺の被害に遭うリスクにさらされています。犯人は、巧妙な言葉遣いで被害者を不安にさせたり、冷静な判断力を奪ったりして、金銭をだまし取ろうとします。身に覚えのない請求には、絶対に応じないようにすることが大切です。不審な請求を受け取った場合は、一人で悩まず、家族や警察、国民生活センターなどの専門機関に相談しましょう。冷静に状況を判断し、適切な対応をとることで、被害を未然に防ぐことができます。