災害・防犯アドバイザー

地震への備え

輸送拠点の重要性

- 輸送拠点とは大規模な災害が発生すると、被災地では、電気、水道、ガスなどのライフラインが寸断され、人々の生活に大きな支障が生じます。このような状況下では、食料や水、医薬品、毛布、衣類など、被災者の生存や生活再建に不可欠な物資をいかに迅速かつ確実に届けるかが極めて重要になります。そこで、重要な役割を担うのが輸送拠点です。輸送拠点とは、大規模災害発生時に、被災地に必要な緊急物資や救援物資を集約し、それぞれの場所に効率的に輸送するための重要な施設です。輸送拠点は、物資の保管だけでなく、物資の仕分けや配送先の調整、輸送手段の確保など、様々な機能を担っています。例えば、広域的な災害が発生した場合、全国各地から支援物資が輸送拠点に集められます。そして、輸送拠点では、それらの物資を被災地のニーズに合わせて仕分けし、トラックやヘリコプターなどを用いて、それぞれの被災地に届けられます。このように、輸送拠点は、災害時の物流の要として、被災者の命と生活を守る上で重要な役割を担っています。
地震への備え

命を守るハザードマップ:災害への備えを万全に

- ハザードマップとは-# ハザードマップとはハザードマップとは、地震や火山の噴火、洪水、津波、土砂災害といった、自然災害が発生した場合に、どの地域にどのような被害が想定されるのかを地図上にわかりやすく示したものです。防災マップとも呼ばれており、私たちが安全を確保し、被害を最小限に抑えるために欠かせない情報が詰まっています。ハザードマップには、浸水想定区域図、土砂災害警戒区域図、津波浸水予測図など、様々な種類があります。例えば、浸水想定区域図では、大雨や洪水が発生した場合に、どの範囲まで浸水する可能性があるのか、その深さはどのくらいになるのかが一目でわかるようになっています。また、土砂災害警戒区域図では、土砂崩れやがけ崩れが起こりやすい場所が示されており、危険な区域を事前に把握することができます。ハザードマップは、各自治体のホームページや防災関係のパンフレットなどで公開されているほか、最近ではスマートフォンアプリで確認できるものもあります。自分の住んでいる地域や職場、よく行く場所のハザードマップを入手し、いざというときに備えて、安全な場所や避難経路を確認しておくことが重要です。また、ハザードマップは定期的に更新されるため、最新の情報を確認するようにしましょう。
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地震防災対策強化地域とは?

「地震防災対策強化地域」という言葉を耳にしたことはありますか?これは、大規模地震対策特別措置法(大震法)という法律に基づいて指定される特別な地域のことです。この法律は、日本が地震大国であることを踏まえ、大規模な地震が発生した場合に甚大な被害が予想される地域に対して、事前に対策を強化することで被害を軽減することを目的としています。では、具体的にどのような地域が「地震防災対策強化地域」に指定されるのでしょうか?これは、過去の地震の記録や地盤の状況、人口密度などを考慮して、地震が発生した場合に大きな被害が発生する可能性が高い地域が選ばれます。そして、この地域に指定されると、建物の耐震化や避難路の整備など、地震対策がより一層強化されます。例えば、建物を新築したり、増築したりする場合には、より厳しい耐震基準を満たす必要があります。また、住民に対しては、地震への備えや避難経路の確認などが繰り返し呼びかけられます。「地震防災対策強化地域」は、決して住んではいけない危険な地域というわけではありません。むしろ、国や自治体が重点的に防災対策に取り組む地域ですから、安心して暮らせるように、日頃から防災意識を高めておくことが大切です。
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地震保険で備える安心:補償範囲と加入方法

- 地震保険とは地震は、いつどこで起こるかわからない脅威であり、私たちの生活に大きな影響を及ぼします。家屋の倒壊や損傷、家財の破損など、地震による被害は甚大になりかねません。地震保険は、こうした予測不能な地震災害から、私たちの大切な住まいと暮らしを守るための備えです。火災保険では補償されない地震による被害を、幅広く補償してくれる点が特徴です。具体的には、地震や津波、噴火などによって住宅が損壊した場合や、家財が損失した場合に保険金が支払われます。 この保険によって、住宅の修理や再建、家財の買い替えなどの費用をまかなうことができます。日本は地震大国であり、いつ大地震が発生してもおかしくありません。 地震保険に加入することで、経済的な不安を軽減し、災害後の生活再建をスムーズに行うことが可能となります。安心して暮らすためにも、地震保険への加入を検討してみてはいかがでしょうか。
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地震観測収集システムで迅速な対応を

大きな地震が発生すると、被害状況を素早く把握し、住民の皆さんへ正確な情報を届けることが何よりも重要になります。そのためには、市内のどこでどれくらいの揺れが起きたのかを一刻も早く知る必要があります。地震観測収集システムは、この重要な役割を担っています。市内の数箇所に設置された計測震度計が、地震の揺れの強さを計測し、その情報をリアルタイムで災害対策本部へと伝達します。災害対策本部では、集まった情報に基づいて被害状況を迅速に把握し、的確な指示を出したり、住民の皆さんに必要な情報を提供したりします。また、地震の規模や震源地などの情報も、このシステムを通じて入手することができます。このように、地震観測収集システムは、地震発生時の迅速かつ的確な対応に欠かせないシステムと言えるでしょう。
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災害に備える!減災の重要性

- 減災とは地震や台風など、私たちの暮らしを脅かす災害は、いつどこで起こるか分かりません。近年では地球全体の気温上昇の影響もあり、自然災害はますます激しくなっています。川の氾濫や土砂崩れなど、私たちの命や財産に大きな被害をもたらす災害は、もはや他人事ではありません。そこで重要となるのが「減災」という考え方です。減災とは、災害が起こる前にその被害をできる限り減らしておくための取り組みです。例えば、地震が起きても建物が壊れないように耐震工事をしたり、家具の転倒防止対策をしたりすることが挙げられます。また、ハザードマップで自宅周辺の危険な場所を確認したり、避難経路を事前に調べておくことも減災につながります。日頃から防災意識を高め、適切な備えをしておくことが、いざというときに自分や大切な人の命を守ることにつながります。また、地域住民が協力して防災訓練に参加したり、情報共有を行うことも大切です。みんなで協力して防災に取り組むことで、災害による被害を最小限に抑え、安全な暮らしを守ることができるのです。
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大規模地震への備え – 特別措置法とは?

- 巨大地震から命を守るための法律1978年に施行された大規模地震対策特別措置法は、その名の通り、巨大地震から国民を守るための特別な法律です。日本は地震が多い国であるため、地震の発生を完全に防ぐことはできません。しかし、日頃から備えておくことで、地震の被害を最小限に抑えることは可能です。この法律は、私たちの命、身体、そして財産を地震の脅威から守るために作られました。 この法律では、国や地方公共団体、そして国民一人ひとりに、地震対策への積極的な取り組みを求めています。具体的には、地震に関する情報収集や伝達の強化、地震に強い街づくり、そして国民への防災意識の向上などが定められています。例えば、国は地震の発生メカニズムの解明や、地震発生時の被害予測などを進める必要があります。また、地方公共団体は、避難場所や避難経路の整備、建物の耐震化などを推進する必要があります。そして、私たち国民一人ひとりは、日頃から防災意識を高め、家具の固定や非常持ち出し袋の準備など、いざという時のための備えをしておくことが重要です。巨大地震はいつ起こるか分かりません。日頃から地震への備えを万全にすることで、被害を最小限に抑え、自分の命、そして大切な人の命を守りましょう。
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防災頭巾のススメ:いざという時の備え

- 防災頭巾とは防災頭巾とは、地震や火災といった災害発生時に、頭部を守るためにかぶる布製の頭巾です。小学校で着用するイメージが強いですが、大人にとっても、自宅や職場に備えておくことは重要です。-# 頭部を守る様々な機能防災頭巾は、落下物から頭部を守るだけでなく、衝撃を吸収するクッションの役割も果たします。また、火災時には、頭巾を水で濡らしてからかぶることで、頭への延焼を防ぐ効果も期待できます。さらに、煙や粉塵から目や鼻、口を守る役割も果たします。-# 素材や形状防災頭巾の素材は、燃えにくいように難燃性の素材が使用されています。また、小さく折りたたんで収納できるように、コンパクトに収納できるものが多く販売されています。近年では、ヘルメット型の防災頭巾も販売されており、より高い安全性が求められています。防災頭巾は、いざという時に自分の身を守るための重要なアイテムです。日頃から防災意識を高め、防災頭巾を正しく使用できるようにしておきましょう。
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防災地図を活用して災害に備えよう

- 防災地図とは防災地図とは、地震や洪水、土砂崩れといった自然災害が起こった際に、どの地域がどのような被害を受ける可能性があるのかを、地図上に分かりやすく示したものです。災害危険予測図やハザードマップとも呼ばれます。防災地図は、私たちが安全に暮らしていく上で欠かせない情報源です。自分の住んでいる地域には、どのような危険が潜んでいるのか、いざという時に安全な場所はどこなのか、避難経路はどうなっているのかなど、防災地図を見ることで、災害に対する備えを具体的に進めることができます。例えば、洪水が発生しやすい地域では、浸水の深さや範囲が色分けされて表示されます。また、地震発生時の想定震度や、土砂災害警戒区域、津波の浸水予想区域なども確認することができます。さらに、避難場所や医療機関の位置、防災行政無線や公衆電話の設置場所といった、いざという時に役立つ情報も掲載されています。防災地図は、国や自治体のホームページで公開されているほか、役所などで配布されている場合もあります。また、近年では、スマートフォンアプリで手軽に見ることができるものも増えています。自分の住んでいる地域や、職場、学校の周辺の防災地図を入手し、日頃から災害に備えましょう。
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地域を守る防災倉庫の役割とは?

防災倉庫とは防災倉庫とは、地震や台風などの災害時に備えて、人々の命を守るための物資を保管しておくための倉庫です。いつ起こるかわからない災害に備え、飲料水や食料、衣類、医薬品など、生活に必要な物資を日頃から備蓄しておくことは非常に重要です。災害が発生すると、電気、ガス、水道などのライフラインが断絶し、私たちの生活に大きな影響が及ぶ可能性があります。また、道路の寸断などにより物流が滞り、スーパーマーケットやコンビニエンスストアから物資を手に入れることが困難になることも考えられます。このような状況下でも、防災倉庫があれば、一定期間は生活を維持するための物資を確保することができます。防災倉庫には、家族構成や生活環境に合わせて必要な物資を保管することが大切です。特に、乳幼児や高齢者、持病を持つ人がいる場合は、それぞれに必要なものを考慮する必要があります。また、備蓄した物資は定期的に点検し、賞味期限切れや使用期限切れにならないよう、古いものは順次消費し、新しいものを補充する「ローリングストック」を心がけましょう。
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防災行政無線の役割と重要性

- 防災行政無線とは防災行政無線とは、地震や台風などの災害が発生した時や、発生する恐れがある時に、市町村などの自治体が住民の皆さんに対して、素早く正確に情報を伝えるために設置している無線を使ったシステムです。防災行政無線は、大きく分けて、街中に設置された屋外スピーカーから情報を伝える「屋外拡声子局」と、各家庭に設置された専用の受信機に情報を届ける「戸別受信機」の二つがあります。屋外拡声子局は、公園や学校など、人々が集まる場所や、見通しの良い場所に設置され、サイレン音とともに、避難情報や災害の状況など、住民の皆さんの安全を守るために必要な情報を伝えます。一方、戸別受信機は、屋内に設置されているため、屋外拡声子局からの放送が聞き取りにくい場合でも、確実に情報を受け取ることができます。また、最近の戸別受信機の中には、音声だけでなく、文字情報でわかりやすく表示してくれるものもあり、高齢者や聴覚に障がいのある方など、様々な方が情報を入手しやすくなっています。防災行政無線は、災害発生時に住民一人ひとりの命を守る上で、非常に重要な役割を担っています。日頃から、お住まいの地域の防災行政無線の放送内容や聞こえ方を確認しておくことが大切です。
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防災拠点: あなたの街の安全基地

- 防災拠点とは災害は、いつどこで起こるかわかりません。地震、台風、洪水など、私たちの暮らしを脅かす様々な危険が潜んでいます。もしもの時に備え、地域住民の安全を守るための活動拠点となるのが防災拠点です。防災拠点は、災害発生時に、被災者の避難場所としての役割を担います。安全な場所に逃れるだけでなく、食料や水、毛布などの救援物資を受け取ることができます。また、怪我や病気の応急処置を受けられる場合もあります。防災拠点は、学校の体育館や公民館など、地域の人々が集まりやすい場所に設置されることが多いです。しかし、いざというときにどこに避難すればいいのか、日頃から把握しておくことが重要です。お住まいの地域の防災マップを確認したり、自治体のホームページで情報を収集したりして、防災拠点の場所や役割について家族で話し合っておきましょう。防災拠点は、地域住民が安全に、そして安心して災害を乗り越えるための重要な役割を担っています。日頃からの備えを怠らず、災害に強い地域づくりに貢献していきましょう。
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住まいの耐震性を高める!耐震補強の基礎知識

日本は、世界の中でも地震活動が活発な地域に位置しており、「地震大国」とも呼ばれています。いつどこで大きな地震が発生しても不思議ではありません。大きな揺れに見舞われた時、自分の命、そして大切な家族や財産を守るためには、住まいの耐震性を高めることが非常に重要です。建物の耐震性能が低い場合、地震の揺れによって建物が損傷したり、最悪の場合、倒壊してしまう危険性があります。築年数が古い建物や、耐震基準が改正される前に建てられた建物は、特に注意が必要です。地震による被害を最小限に抑えるためには、日頃から地震への備えを万全にしておくことが大切です。建物の耐震診断を受け、耐震基準を満たしていない場合は、耐震補強工事を行うことを検討しましょう。また、家具の固定や備蓄品の準備など、地震発生時に備えた対策も忘れずに行いましょう。「備えあれば憂いなし」です。日頃から地震への意識を高め、適切な対策を講じることで、地震発生時の被害を大きく減らすことができるのです。
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防災ラジオのススメ

- 防災ラジオとは災害は、いつどこで起こるかわかりません。地震、台風、豪雨など、私たちを取り巻く環境は常に危険と隣り合わせであり、いざという時に備えておくことが何よりも大切です。そんな中、心強い味方となってくれるのが防災ラジオです。防災ラジオは、普段は一般的なラジオと同じように、音楽番組やニュースなどを楽しむことができます。しかし、ひとたび災害が発生すると、自動的に防災行政無線の放送に切り替わるという、まさに「いざという時のためのラジオ」なのです。防災行政無線は、市区町村などの自治体が、災害に関する情報や避難指示などを住民に伝えるために使用する無線です。防災ラジオは、この防災行政無線を、一般的なラジオよりも確実に受信できるように設計されています。特に、建物の奥まった場所や高層階など、電波状況が良くない場所でも、クリアな音声で情報を聞き取ることができます。防災ラジオは、災害発生時に私たちに確実な情報を届けてくれる、命を守るための大切なツールと言えるでしょう。
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建物を地震から守る!耐震診断の重要性

日本は、世界の中でも地震が多い国として知られており、いつどこで大きな地震が発生しても不思議ではありません。そのため、日頃から地震に備えることは、私たちが安心して暮らしていく上で非常に大切です。地震発生時に、私たちの命と財産を守る上で重要な役割を果たすのが、住居をはじめとする建物の耐震性です。地震の揺れに耐えられる強さを持っているかどうかを確認することが、安全な暮らしを守る第一歩となります。建物の耐震性を評価する方法として、「耐震診断」があります。これは、専門家が実際に建物を調査し、現在の建築基準法に照らし合わせてどの程度の地震に耐えられるかを診断するものです。耐震診断を受けることで、建物の強みや弱点が明らかになり、必要な補強工事の内容や費用を把握することができます。耐震診断は、新築の建物だけでなく、既存の建物にも有効です。特に、築年数が経過している建物は、耐震基準が制定される前に建てられているケースも多く、現在の基準に適合しているかを確認する必要があります。地震はいつ起こるか予測できません。だからこそ、日頃からの備えが重要です。建物の耐震性を確認し、安全性を高めることは、私たちの命と財産を守る上で、決して欠かすことができません。
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地震に強い家とは?:耐震・免震構造の違い

日本列島は、複数のプレートがぶつかり合う場所に位置しており、世界的に見ても地震活動が活発な地域です。そのため、いつどこで大地震が発生しても不思議ではありません。ひとたび大きな地震が発生すると、家屋やビルなどの建物倒壊による被害が想定されます。そのため、建物の安全性を確保することは、そこで暮らす人々の命と財産を守る上で非常に重要です。地震に強い建物とは、地震の揺れに耐え、倒壊や大きな損傷を防ぐ構造を持つ建物のことを指します。建物を地震に強くするためには、建物の設計段階から地震の影響を考慮する必要があります。具体的には、建物の形状や構造を工夫することで、地震の揺れを分散させたり、吸収したりする効果が期待できます。また、建物の基礎部分を地盤にしっかりと固定することも重要です。さらに、使用される建築材料の強度も重要な要素となります。近年では、既存の建物を対象とした耐震補強工事も注目されています。これは、建物の構造を強化することで、地震に対する安全性を向上させる取り組みです。具体的には、壁や柱を増設したり、耐震壁を設置したりするなどの方法があります。地震はいつ起こるか予測が難しい自然災害です。そのため、日頃から地震に対する備えをしておくことが重要です。建物の耐震性について関心を持ち、安全な住まいづくりを進めるように心がけましょう。
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防災における損害予測:未来への備え

- 災害による損害予測とは災害による損害予測とは、地震や台風といった自然災害が発生する前、あるいは発生した直後に、その災害によってどれだけの被害が出るのかを予測することです。予測の対象は人命はもちろんのこと、建物、道路や橋などのインフラ、農作物など、多岐にわたります。災害による損害予測は、防災対策を効果的に行い、被害を最小限に抑えるために非常に重要です。例えば、ある地域で大きな地震が発生すると予測された場合、その予測に基づいて建物の耐震補強や家具の固定などの対策を事前に講じることができます。また、津波の発生が予測される場合には、予測された浸水範囲に基づいて住民の避難計画を策定することができます。災害による損害予測は、過去の災害データや、地形、建物構造などの様々な情報をもとに、コンピューターシミュレーションなどを用いて行われます。近年では、予測の精度を高めるための技術開発も進んでおり、より正確な被害予測が可能になりつつあります。
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建物の安全確保: 建築物応急危険度判定とは

巨大地震の発生後、私たちの住む建物は大きな被害を受けている可能性があります。激しい揺れによって建物は損傷を受け、その程度は外見からは判断しにくい場合があります。目に見える損傷だけでなく、建物の構造部に深刻なダメージを受けている可能性もあり、大変危険です。さらに、地震後には余震の発生が予想されます。大きな余震は、損傷を受けた建物をさらに傷つけ、倒壊の危険性を高める可能性があります。また、損傷が軽微に見えても、繰り返す余震によって徐々にダメージが蓄積し、後から倒壊するケースも考えられます。安全確保のためには、まず自宅や周辺の建物が倒壊の危険性がないかを確認することが重要です。壁や柱の亀裂、傾き、建物の歪みなど、目視できる危険信号を見逃さないようにしましょう。また、落下物による二次災害の危険にも注意が必要です。壊れた窓ガラスや落下しやすい物などは、事前に対策を講じておくことが大切です。地震後の建物の安全確認は、住民一人ひとりが自分の身を守るための重要な行動です。行政や専門家の情報を参考に、冷静にそして適切な判断を行いましょう。
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総合防災訓練:目的と課題

- 総合防災訓練とは大きな災害が起こった場合を想定し、関係する様々な機関が協力して行う実践的な訓練のことを、総合防災訓練といいます。この訓練では、例えば、地震や台風などによって甚大な被害が発生したと仮定し、消防や警察、自衛隊、自治体、病院などが連携して救助や救護活動を行います。それぞれの機関が連携し、迅速かつ的確に対応できるよう、日頃から訓練を重ねることが重要です。具体的な例として、病院における総合防災訓練を見ていきましょう。大規模災害が発生すると、病院には多くの負傷者が搬送されてきます。このような状況下では、限られた医療資源を最大限に活用し、一人でも多くの命を救う必要があります。そこで、総合防災訓練では、負傷者の搬送から始まり、症状の重さによって治療の優先順位を決めるトリアージ、そして実際の治療まで、災害発生から病院内での対応を一連の流れでシミュレーションします。多数の参加者による緊迫感のある状況を作り出すことで、医療従事者は、実践的な対応能力を身につけることができます。このように、総合防災訓練は、関係機関が連携し、実践的な経験を積むことで、大規模災害発生時の被害を最小限に抑えるために非常に重要な役割を担っています。
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災害医療におけるマニュアルの重要性

災害医療におけるマニュアルとは災害時、病院や診療所などの医療施設は、負傷者や病気の人々で溢れかえり、混乱します。このような極限状態において、医療従事者一人ひとりが冷静かつ的確に医療行為を行うためには、あらかじめ定められた行動指針が必要です。この指針となるのが「災害医療マニュアル」です。災害医療マニュアルは、いわば災害医療の現場における羅針盤のような役割を果たします。地震、台風、豪雨など、災害の種類や規模は千差万別です。また、負傷者の状態も一人ひとり異なります。このような状況下で、限られた医療資源と人員で、一人でも多くの命を救うためには、想定される様々な事態に対する対応策を、あらかじめ医療従事者間で共有しておくことが不可欠です。災害医療マニュアルには、トリアージの方法、応急処置の手順、搬送先の決定基準、医療物資の管理方法など、災害医療現場で必要となるあらゆる情報が網羅的に記載されています。これにより、医療従事者は、混乱の中でも、手順を踏んで行動し、的確な医療を提供することができます。
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警戒宣言: いま備えるべきこと

- 警戒宣言とは大規模な地震の発生が切迫した状況になると、国は国民の安全を守るため、「警戒宣言」を発令することがあります。これは、地震発生までの時間が限られており、直ちに身を守る準備や避難行動が必要になる可能性が高いことを知らせる重要な情報です。警戒宣言は、テレビやラジオ、インターネットなどの様々な媒体を通じて発表されます。もし警戒宣言が発令された場合、まずは落ち着いて行動することが重要です。情報に混乱して慌ててしまうと、誤った判断をしてしまう可能性もあります。まずは、政府や地方公共団体からの情報を収集し、周囲の状況をよく確認しましょう。具体的な行動としては、家具の固定や避難経路の確認、非常持ち出し品の準備など、地震に備えた安全対策を速やかに行いましょう。また、家族や近隣住民と連絡を取り合い、お互いに助け合える体制を作っておくことも大切です。警戒宣言は、あくまでも大規模地震発生の可能性が高まったことを知らせるものであり、必ずしも地震が発生するとは限りません。しかし、「備えあれば憂いなし」ということわざにもあるように、いざという時に適切な行動が取れるよう、日頃から防災意識を高めておくことが重要です。
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緊急輸送道路:災害時の命綱

大規模な地震などの災害が発生すると、道路の崩壊や建物の倒壊によって、被災地へのアクセスが困難になることがあります。このような状況下では、救助活動や救援物資の輸送が遅れ、被害が拡大し、人々の命にも関わる事態になりかねません。そのため、災害発生直後から、迅速かつ円滑に緊急輸送を行うためのルートを確保することが極めて重要となります。具体的には、災害に強い道路の整備や、迂回路の情報収集、関係機関との連携強化などが求められます。また、平常時からの備えも重要です。例えば、地域の防災マップを確認し、災害時に想定される危険箇所や避難経路を把握しておくことや、家族や地域住民と協力して、避難訓練に参加することも有効な手段です。災害時の緊急輸送ルートの確保は、被災者の安全を確保し、被害を最小限に抑えるために不可欠です。私たち一人ひとりが日頃から防災意識を高め、適切な行動をとることが大切です。
地震への備え

緊急地震速報で命を守る!

いつ襲ってくるか分からない恐怖、それが地震です。大きな地震に見舞われれば、私たちの暮らしは大きな打撃を受けます。家屋が倒壊し、道路が寸断され、電気、ガス、水道といったライフラインも止まってしまうかもしれません。しかし、もしも、大きな揺れが来る前に、わずかな時間でも事前に知る術があればどうでしょうか。家具を押さえたり、安全な場所に移動したり、とっさにできることが増え、被害を減らせる可能性が高まります。そこで頼りになるのが「緊急地震速報」です。緊急地震速報とは、地震が発生した直後に、地震の揺れが伝わるよりも速く、地震の規模や震源地を推定し、強い揺れが来ることを知らせてくれるシステムです。気象庁が配信するこの情報により、私たちは貴重な数秒から数十秒の時間を得ることができます。このわずかな時間が、命を守る行動、被害を最小限に抑える行動につながるのです。緊急地震速報は、テレビやラジオ、携帯電話など、様々な手段で伝えられます。いざというときに備え、日頃から緊急地震速報の内容や、情報を受信した際の適切な行動について確認しておくことが大切です。
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噴火警戒レベルを理解し、火山災害に備えよう

- 噴火警戒レベルとは火山は、いつ、どのように噴火するか予測が難しい自然現象です。噴火警戒レベルとは、このような火山の活動を5段階のレベルで示すことで、私たちが安全を確保するために取るべき行動を分かりやすく示した指標です。このレベルは、気象庁が噴火警報に付け加えて発表します。レベル1は「活火山であることに留意」 が必要な状態です。火山は本来活動的なものであることを意識し、登山や観光の際には、現地の情報収集を心がけましょう。レベル2になると「火口周辺規制」 が始まります。火口付近への立ち入りが規制されるため、指示に従いましょう。レベル3は「入山規制」 が敷かれる状態です。登山は禁止となり、状況によっては居住地域にも危険が及ぶ可能性があります。レベル4は「高齢者等避難」 が必要になります。危険な区域に住む高齢者や要介護者は、安全な場所へ避難する必要があります。そして、レベル5は最も危険なため全員「避難」 が必要です。危険な区域に住む全ての人は、速やかに安全な場所へ避難しなければなりません。噴火警戒レベルは、私たちの命を守るための大切な情報です。それぞれのレベルがどのような状況で、どのような行動を取ればよいのか、日頃からハザードマップを確認するなど、事前にしっかりと確認しておきましょう。