救命の連鎖:二次救命処置の重要性
防災防犯を教えて
「二次救命処置」って、一体どういうことをするんですか?
防災防犯の研究家
良い質問だね!「二次救命処置」は、簡単に言うと、呼吸や心臓が止まってしまった人に、病院などで医療の専門家が行う処置のことだよ。人工呼吸や心臓マッサージといった「一次救命処置」の後に、もっと専門的な医療機器や薬を使って、救命の可能性を高めるんだ。
防災防犯を教えて
なるほど。つまり、もっと本格的な治療が必要な時にする処置ということですね!
防災防犯の研究家
その通り! 専門的な知識や技術が必要とされるから、みんなが「二次救命処置」を行うわけではないけれど、どんな処置が行われているかを知っておくことは大切だよ。
二次救命処置とは。
「災害や犯罪から身を守るための言葉である『二次救命処置』について説明します。これは、呼吸や心臓の働きが非常に悪くなった人、つまり、心臓や肺が大変危険な状態になった人に対して行う、心臓と肺を蘇らせるための治療法の一部です。お医者さんや、しっかりとした訓練を受けた看護師さん、救急救命士さんといった専門家が、お医者さんの指示のもとに、特別な医療器具や薬を使って行う処置のことを指します。これは、一般の人でも行える応急処置である『一次救命処置』の後に、専門家によって行われます。1974年に、アメリカの心臓協会が『心臓と肺を蘇らせる方法と、急な心臓病の治療の基準』を発表しました。それ以降、心臓や肺が危険な状態になった患者さんに対して、段階的に、まず『一次救命処置』を行い、次に『二次救命処置』を行うというように整理され、多くの人に教育や訓練がされるようになりました。日本では、1978年に日本の救急医学会が作った『急な病気や怪我に対する蘇生方法の指針』の中で、初めてアメリカと同じような考え方が示されました。その内容は、①誰でもできる一次救命処置、②呼吸の通り道をしっかりと確保すること、③呼吸と血液の循環を確実に行うために必要な、特別な器具や技術を使うこと、④心電図で心臓の状態を監視し、その波形を読み取ること、⑤点滴などを通して薬を注入するためのルートを確保し、維持すること、⑥心臓が止まった患者さんの蘇生後に行う管理を含めた治療、といったものから成り立っています。なお、一次救命処置と二次救命処置の内容は、社会の設備や医療の進歩によって変化していく可能性があります。」
二次救命処置とは
– 二次救命処置とは二次救命処置とは、突然の心臓停止などにより生命の危機に瀕している人を対象に、医師や看護師、救急救命士といった特別な訓練を受けた医療従事者が行う高度な救命処置です。医療機器や薬剤を使用するため、一般の人がその場で行う一次救命処置とは区別されます。一次救命処置には、胸骨圧迫や人工呼吸といった心肺蘇生法などが含まれます。これは、たまたま居合わせた人でも、特別な医療知識がなくても行うことができます。一方、二次救命処置は、一次救命処置に引き続いて医療機関において開始され、より専門的な知識と技術を必要とします。例えば、電気ショックを用いて心臓の動きを正常に戻す「除細動」や、心臓の動きを維持するための薬剤投与、気管挿管による人工呼吸管理などが行われます。二次救命処置は、心停止からの回復率を高めるために極めて重要です。1970年代以降、心肺蘇生法の普及活動が世界的に広がり、それと同時に一次救命処置と二次救命処置を体系的に指導するシステムが構築されました。その結果、多くの人々が救命処置について学ぶ機会を得て、救命率の向上に大きく貢献しました。二次救命処置は、文字通り人の命を救うための最後の砦と言えるでしょう。
項目 | 説明 |
---|---|
二次救命処置 | 医師、看護師、救急救命士など、特別な訓練を受けた医療従事者が行う高度な救命処置。医療機器や薬剤を使用する。 |
対象 | 突然の心臓停止などにより生命の危機に瀕している人 |
一次救命処置との違い | 医療従事者以外が行う、胸骨圧迫や人工呼吸などの心肺蘇生法とは区別される。 |
具体的な処置内容 | – 除細動 – 薬剤投与 – 気管挿管による人工呼吸管理など |
重要性 | 心停止からの回復率を高めるために極めて重要。 |
歴史 | 1970年代以降、心肺蘇生法の普及活動と合わせて、一次救命処置と二次救命処置を体系的に指導するシステムが構築された。 |
一次救命処置との違い
– 一次救命処置との違い突然、目の前で人が倒れてしまったら…。一刻も早く、その場に居合わせた人が行うべき応急処置が一次救命処置です。 これは、特別な器具や医薬品を使わずに、誰でもできる胸骨圧迫や人工呼吸といった処置のことを指します。その目的は、心臓や呼吸が止まってしまった人の命を繋ぎ、救急隊に引き継ぐまで、できる限り状態を悪化させないようにすることです。一方、二次救命処置は、医師や看護師などの医療従事者が、病院や救急車の中など、医療体制の整った環境で行う、より専門的な医療行為です。一次救命処置である程度の状態を維持できても、救命するためには、気管挿管や薬剤投与、電気ショック(除細動)など、専門的な知識や技術が必要となる場面が出てきます。つまり、二次救命処置は、一次救命処置で繋いだ命を引き継ぎ、より高度な医療によって救命を目指すための処置と言えるでしょう。一次救命処置と二次救命処置は、それぞれ目的や役割が異なり、どちらも人々の命を救う上で非常に重要です。いざという時に備え、一次救命処置の方法を身につけておくことが大切です。
項目 | 一次救命処置 | 二次救命処置 |
---|---|---|
実施場所 | 医療機関外 | 医療機関内 |
実施者 | その場に居合わせた人 | 医師や看護師などの医療従事者 |
使用するもの | 特別な器具や医薬品は使用しない | 医療器具や医薬品を使用する |
目的 | 命を繋ぎ、救急隊に引き継ぐまで状態の悪化を防ぐ | 一次救命処置で繋いだ命を引き継ぎ、高度な医療によって救命を目指す |
例 | 胸骨圧迫、人工呼吸 | 気管挿管、薬剤投与、電気ショック(除細動) |
二次救命処置の内容
二次救命処置は、生命の危機に瀕した人を病院に搬送するまでの間に、その場で行うより高度な救命処置です。一次救命処置よりも専門的な知識や技術が必要とされ、主に医療従事者によって行われます。
二次救命処置では、一次救命処置である気道の確保、人工呼吸、心臓マッサージに加えて、より多岐にわたる処置が行われます。例えば、心電図モニターを使用して心臓の動きを常に監視し、異常があれば電気ショックを与えることで正常なリズムに戻す「除細動」を行います。さらに、静脈路と呼ばれる点滴のルートを確保し、そこから薬剤を投与することで、心臓や循環の状態を改善していきます。
これらの処置は、患者の年齢や容態、発症状況などに応じて適切に選択・実施していく必要があります。そのため、医療従事者は定期的に研修を受けるなどして、最新の知識や技術を習得し続けることが重要です。また、医療現場では、医師や看護師などのチーム全体で連携し、迅速かつ的確に処置にあたることが求められます。
分類 | 内容 |
---|---|
定義 | 生命の危機に瀕した人を病院に搬送するまでの間に、その場で行うより高度な救命処置 |
対象 | 一次救命処置では対応できない状態の傷病者 |
実施者 | 主に医療従事者 |
処置内容 | 気道の確保、人工呼吸、心臓マッサージ、除細動、薬剤投与など |
特徴 | – 専門的な知識や技術が必要 – 患者の状態に合わせた処置選択が必要 – 医療従事者の継続的な研修が重要 – チーム医療での対応が必要 |
救命の連鎖
突然、心臓が止まってしまった時、助かる可能性を高めるために「救命の連鎖」という考え方が重要です。これは、まるで鎖のように、幾つかの行動を途切れさせずに繋いでいくことで、救命率を向上させようというものです。
救命の鎖は、「心停止の予防」「早期の通報」「一次救命処置の実施」「二次救命処置と心拍再開後の治療」の四つの輪から成り立っています。
まず、心臓が止まるのを防ぐために、日頃から健康に気を配ることが大切です。しかし、もしも心臓が止まってしまった場合には、一刻も早く救急車を呼ぶことが重要になります。そして、救急隊員が到着するまでの間、居合わせた人が心臓マッサージや人工呼吸などの一次救命処置を行うことで、命を繋ぐことができます。
その後、救急隊員や医師による、より専門的な医療行為である二次救命処置が行われます。この二次救命処置は、一次救命処置によって繋ぎ止められた命を、さらに確実なものにするために大変重要な役割を担っています。医療現場に引き継がれた後も、心拍が再開した後に行われる治療が、社会復帰への道のりを大きく左右します。
このように、救命の連鎖は、それぞれの輪が互いに連携し、途切れることなく続くことで、心停止した人を救うために大きな力を発揮するのです。
社会全体での取り組み
– 社会全体での取り組み人々の命を守るための二次救命処置は、医療現場で働く人たちの努力だけでは十分ではありません。社会全体で協力し、質の高い処置が行える体制を整えることが重要です。まず、緊急時に病院へ迅速かつ安全に搬送する体制を強化する必要があります。病院までの移動手段を確保したり、病院の受け入れ態勢を充実させたりすることで、より多くの命を救うことができるでしょう。また、医療従事者に対して、常に最新の知識や技術を身につけるための教育や訓練を継続的に行うことが大切です。医療現場で働く人たちが、自信を持って救命処置にあたれるよう、社会全体で支援していく必要があります。さらに、一般市民に対して、怪我や急病の人に最初に施す応急処置である一次救命処置の知識や技術を広く普及させる必要があります。地域住民向けに講習会を開催したり、学校教育に取り入れたりするなど、誰もが一次救命処置を適切に行えるよう、社会全体で取り組んでいくことが重要です。救命処置は、いつ、どこで、誰にでも起こりうる事態です。いざという時に適切な行動をとれるよう、日頃から救命処置に関する知識を深め、準備しておくことが大切です。
対象 | 取り組み | 目的 |
---|---|---|
社会全体 | – 緊急搬送体制の強化 – 医療従事者への教育・訓練の充実 |
– 病院へ迅速かつ安全に搬送する – 医療従事者が最新の知識・技術を習得する |
一般市民 | – 一次救命処置の知識・技術の普及 (講習会開催、学校教育への導入など) | – 誰もが一次救命処置を適切に行えるようにする |