身近に潜む失神とその対処法

身近に潜む失神とその対処法

防災防犯を教えて

先生、「失神」ってどういう意味ですか?防災訓練でよく聞く言葉ですが、よく分かりません。

防災防犯の研究家

そうだね。「失神」は、簡単に言うと、脳に血液が十分に行かなくなって、一時的に意識を失ってしまうことなんだ。倒れたりすることもあるんだよ。

防災防犯を教えて

なるほど。でも、どうして脳に血液が行かなくなっちゃうんですか?

防災防犯の研究家

色々な原因があるんだけど、例えば、立ちくらみも失神の一種なんだ。急に立ち上がると、血圧が変化して脳に血液が行きにくくなることがあるんだよ。他にも、強いストレスや恐怖を感じたり、暑い場所に長時間いたりすることでも起こることがあるよ。

失神とは。

「災害や犯罪を防ぐために知っておきたい言葉に『失神』があります。広い意味では、一時的に意識がなくなることをすべて含みますが、狭い意味では、脳への血流が減ることで意識がなくなり、体が硬直しなくなることをいいます。この状態は元に戻ります。失神の発作で意識がなくなるのは、ほんの少しの間だけで、後遺症も残らずに回復します。普通は、目の前が暗くなる、目が回る、吐き気がするといった症状が出た後に、顔が青白くなり、ついには意識を失います。例えば、立ちくらみや、迷走神経反射(おしっこをする時に失神するなど)、アダムス・ストークス発作などがあります。なお、てんかん発作やナルコレプシー、過呼吸症候群、ヒステリー発作などによって意識がなくなる場合は、脳への血流が減っているわけではないので、失神とは言いません。」

失神とは何か

失神とは何か

– 失神とは何か失神とは、一時的に意識を失ってしまい、それに伴い身体が支えられずに倒れてしまうことを指します。まるで電気が消えたように、突然意識がなくなってしまうため、周囲の人にとっては驚き、大変な事態に思えるかもしれません。失神は、脳への血液供給が一時的に減少することが主な原因です。 脳は、私たちの身体の司令塔として、常にたくさんの酸素と栄養を必要としています。しかし、様々な理由で脳への血流が滞ってしまうと、脳は正常に機能することができなくなり、意識を失ってしまうのです。多くは短時間で自然に回復します。多くの場合、数秒から数分で意識は回復し、その後は普段通りの生活に戻ることができます。ただし、失神する直前にめまいやふらつきを感じることがあります。大切なことは、失神の原因を正しく理解し、適切な対処法を知っておくことです。 そうすることで、もしもの時にも落ち着いて行動できるようになり、自分自身の安全はもちろんのこと、周囲の人たちにも適切な対応をすることができます。

項目 内容
失神とは 一時的に意識を失い、身体が支えられずに倒れること
原因 脳への血液供給が一時的に減少する
症状 意識消失、めまい、ふらつき
経過 多くの場合、数秒から数分で自然に回復
重要なこと 失神の原因を理解し、適切な対処法を知っておく

失神の種類と原因

失神の種類と原因

意識を失って倒れてしまうことを失神と言いますが、その種類や原因は様々です。ここでは代表的なものをいくつかご紹介します。まず、急に立ち上がった時に起こりやすいのが「起立性低血圧」による失神です。これは、立ち上がる際に足の方に血液が溜まってしまい、心臓に戻っていく血液の量が減ってしまうことで、一時的に血圧が低下し、脳へ送られる血液も不足してしまうために起こります。
また、「迷走神経反射」も失神の原因の代表的なものです。これは、トイレや緊張した場面など、特定の状況で迷走神経が過剰に刺激されることで、心拍数が低下したり、血管が拡張したりすることで血圧が低下し、脳への血流が一時的に不足することで起こります。
さらに、心臓の病気である「アダムス・ストークス発作」も失神の原因となります。この病気は、心臓のポンプ機能が低下することで、脳に十分な血液を送ることができなくなるために起こります。
このように、失神には様々な種類と原因が存在します。もしも、頻繁に失神を繰り返したり、失神に伴ってけいれんや胸の痛みなどの症状が現れたりする場合は、重大な病気が隠れている可能性もあるため、速やかに医療機関を受診しましょう。

失神の種類 原因 備考
起立性低血圧 急に立ち上がった際に、足に血液が溜まり、心臓に戻っていく血液量が減ることで、一時的に血圧が低下し、脳への血流不足に陥る
迷走神経反射 トイレや緊張した場面など、特定の状況で迷走神経が過剰に刺激されることで、心拍数低下や血管拡張が起こり、血圧低下、脳への血流不足に陥る
アダムス・ストークス発作 心臓のポンプ機能低下により、脳に十分な血液を送れなくなる 心臓の病気

失神の兆候を見つける

失神の兆候を見つける

– 失神の兆候を見つける突然、意識を失って倒れてしまう失神。意識を失うことで倒れた際に怪我をしてしまう危険性もあります。しかし、失神は必ずしも突然起こるわけではありません。多くの場合、前兆となる症状が現れます。もし、身の回りで誰かが失神しそうな時、またはご自身が失神しそうな時のために、失神の兆候を知っておくことは大切です。失神の兆候として、まず挙げられるのは視覚の変化です。視界が暗くなったり、物がぼやけて見えたりすることがあります。また、耳鳴りがしたり、音が聞こえにくくなったりすることもあります。顔色が急に青白くなるのも特徴です。その他、冷や汗が出てきたり、めまいがしたり、体がふらついたりするのも、失神の前兆としてよく見られます。吐き気を催す人もいます。これらの症状は、人によって現れ方が異なります。もし、これらの症状に気づいたら、すぐに周囲の人に助けを求めましょう。そして、安全な場所に移動し、横になるようにしてください。意識を失う前に横になることができれば、転倒による怪我のリスクを減らすことができます。周囲の人は、失神した人が楽に呼吸ができるように、衣服を緩めるなどの処置をしましょう。また、意識が戻った後も、しばらくは安静にするように伝え、必要であれば医療機関への受診を促してください。失神は決して珍しいものではありません。正しい知識と対応を身につけておくことで、自分自身や周囲の人を守ることに繋がります。

分類 具体的な症状
視覚の変化 – 視界が暗くなる
– 物がぼやけて見える
聴覚の変化 – 耳鳴りがする
– 音が聞こえにくくなる
顔色の変化 – 顔色が青白くなる
その他の症状 – 冷や汗が出る
– めまいがする
– 体がふらつく
– 吐き気がする

失神時の適切な対処法

失神時の適切な対処法

– 失神時の適切な対処法目の前で突然人が倒れ、意識を失ってしまう失神。そのような状況に遭遇したら、まずは落ち着いて、周りの安全を確保することが大切です。周囲に危険な物がないか、物が落ちてくるなど二次災害の可能性がないかを確認しましょう。また、周囲の人々にも注意喚起することで、安全を確保できるだけでなく、助けを求めることもできます。安全が確保できたら、次に倒れた方の意識と呼吸を確認します。呼びかけに反応がない、または呼吸が弱いもしくは確認できない場合は、すぐに周囲の人に助けを求め、119番通報をしましょう。その際、救急隊員に状況を正確に伝えられるように、落ち着いて対応することが重要です。呼吸が確認できる場合は、足を心臓より高くして横向きに寝かせます。ベルトや衣服を緩めて楽に呼吸できるようにしてあげましょう。そして、意識が戻るまで、温かく見守ってください。意識が戻った後も、しばらくは安静にしておくことが大切です。無理に体を起こしたり、歩かせたりせず、体調が優れないようであれば、医療機関への受診を勧めましょう。失神は、一時的な貧血や低血圧、脱水症状など様々な原因が考えられますが、中には重大な病気の前兆である可能性もあります。自己判断せず、医療機関を受診することで、安心して生活を送れるようにしましょう。

失神の予防と対策

失神の予防と対策

突然意識を失い倒れてしまう失神は、場合によっては大きな怪我に繋がることもあり、予防と対策が重要です。失神は、脳への血流が一時的に不足することで起こります。これを防ぐためには、日常生活の中で、いくつかの点に気を配ることが大切です。
まず、こまめな水分補給を心がけましょう。体は水分が不足すると、血液の循環が悪くなり、脳への血流も滞りやすくなります。特に暑い時期や運動後などは、意識して水分を摂るようにしましょう。
また、長時間立ちっぱなしの姿勢を避けることも重要です。立ち続けると、血液が足の方に溜まりやすく、脳への血流が不足しやすくなります。もし、長時間立っていなければならない場合は、意識的に足を動かしたり、姿勢を変えたりするなどして、血流を促すようにしましょう。
アルコールの飲み過ぎにも注意が必要です。アルコールには、血管を広げる作用があり、飲み過ぎると血圧が下がり、脳への血流が不足しやすくなります。
健康的な生活習慣を維持することも、失神の予防に繋がります。十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動などを心がけ、規則正しい生活を送るようにしましょう。
失神は、誰にでも起こりうるものです。予防と対策をしっかりと行い、安全な毎日を送りましょう。